Walk in Beauty

本当に美しいと思える風景に出会った時、
それは、自分の心が自然の波動と通じ合った時だと言える。
そして本当に自分の心が望む事、
それは自然の心も望んでいる事だろう。
そんなことを感じられる瞬間。
その瞬間を表現し共有することが僕にとっての音楽だ。

振り返ってみると、
その瞬間瞬間が連なり結ばれて一本の道になって続いている。
心惹かれるところへの旅があり、
美しい風景の中での演奏があり、
素晴らしいミュージシャン達とのコラボレーションがあり、
たくさんの気持ちが交流するコンサートがあり・・・
いくつもの体験をとおして五枚のアルバムができあがった。

インディアンフルートという楽器に出会ってしばらくした頃、
自分にとって最初のアルバム「Chaco Journey」を
録音しに行った旅がよみがえる。
岩と風と光の空間。亀の島(北米)南西部。
まるで巨大な禅寺の枯山水の中に居るような風景に向き合って、
何日も笛を吹き続けた。
一瞬音が風のように地平線に向かって
伝わっていくのが見えるような気がした。
心の奥の扉が開いて
エネルギーが湧き出るように曲ができ、アルバムになった。
あの体験は自分の表現のベースになっていると思う。

そして今。内なる自然が微笑みかける。
どんな形にもとらわれることなく、
自分が美しいと思える道を歩んでゆこうと。

真砂秀朗

1. 月の足跡 (Footprint of the Moon)
'94年冬、東京のスタジオにて、 チャコキャニオンで録音したコヨーテのVoiceとのセッション。 目をつぶるとすぐに蘇る、乾いた透き通った静寂。 星と光と岩のシルエット。 からだの中の月の記憶。
Chaco Journeyより>
2. ユメノクニ (Dream Land)
かつてクニという言葉は、そこに住む山河草木生きもの達すべてをさしていたように思う。 そしてそれは未来でもあるという思いを込めて、いつもこの曲を演奏している。 '96年2月、アメージングブルーのレコーディングでは演奏することの醍醐味を味わうことができた気がする。
Amazing Blueより>
3. Jungle Joy
ジャングルはいのちに満ちている。 そして、うたに満ちている。 何千年も私達の先祖がしてきたように、そのうたと共に生きてゆけますように。
Plant Loveより>
4. 緑のまほろばで (At green "MAHOROBA")
人が手を加えていない自然のままの森のなか、 何にも汚されていない小川が流れ、 水と光をいっぱいにすいこんだ木々の根本で 動物たちが遊んでいる・・・。 そんなイメージがインデアンフルートとケルティックハープのデュオの曲になった。
Colors in the Windより>
5. Colors in the Wind
自分でかかえていた感情や思いから自由になる。 風の中にときはなつように、風にゆだねるように。 すべては風が運んでくれる、自然で新しいハーモニーの世界へ。 '99年春、ひとつのテーマから8枚の絵を描くように、 8曲の組曲としてこのアルバムができあがった。
Colors in the Windより>
6. Sunrise Song
インブロビゼーションは心を素直に表現してくれる。 この曲はズニ族のメロディーをテーマに インプロビゼーションを重ね、 このライブのときに何かかたちが見えた気がした。 '99年12月静岡にて。
<live>
CD "Planet Love" へ
7. 星の海 (Ocean of Stars)
'91年、あるドゴンの村、 泊めてもらえるのは土でできた家の屋根の上、小さなテラス。 空は一面星々がが宇宙の細胞のごとく埋め尽くしている。 さざ波のように鼓動のように光がまばたく。 朝、島の声で目を覚ますと、一瞬縄文の村に居る感じがした。
<live>
CD "Chaco Journey" へ
8. ウルチム(若夏)の波
2000年7月、アルバム「マーパイ」をつくるため西表島に滞在中、 いつの間にかこのメロディーを吹いていた。 月ヶ浜でギター、波の音と同時録音をした。 自然に浜のリズムが曲のテンポを決めていた。
真南風より>
9. Planet Love
'92年、北米南西部を初めて旅したとき、 どう見ても”祭壇”としか思えない巨大な岩のモニュメントに出会い、 驚きと喜びが混じったような深い印象を受けた。 その”天然の祭壇”はこの大陸に人が住む以前から、 この惑星の意志で建っているように僕には思えた。
Planet Loveより>

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